PI-QUAL（Prostate Imaging Quality） スコアについて
PI-QUALの背景
PRECISION 試験※は前立腺がんの検出において、mp-MRI を用いた生検が標準的な経直腸的超音波ガイド下生検よりも優れていることを示した有名なRCTで、その結果は mp-MRI の画質に依存するため、PRECISION 試験での画質評価のためにPI-QUAL スコアが導入されました。
※V. Kasivisvanathan et al., MRI-Targeted or Standard Biopsy for Prostate-Cancer Diagnosis. N Engl J Med 2018;378:1767-1777
PI-QUALの概要
PI-QUAL は、T2WI、DWI、DCEそれぞれに1～5 のLinkert Scaleのスコアで評価します。1は診断に適した画像でないことを意味し、5 は各シーケンスが最適な診断品質を有していることを意味します。総合評価としてPI-QUAL 3以上を最低限の診断に足る検査として評価をおこなうものです。このversion 1ではT2WI、DWI、DCEが揃ったmp-MRIが評価の対象で、1～5 のスコアで結果を示しますが、その後の蓄積されたエビデンスに基づき、mp-MRIだけでなくbp-MRIも対象として1～3 のスコアに簡略化された version 2 が2024年5月に発表されました。詳細は PI-QUAL version 2についてをご覧下さい。
